Mar 20, 2010
発見、自作IIDカード
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[ベルリン 1日 ロイター] ドイツ政府は欧州金融安定ファシリティー(EFSF)の拡大やギリシャの債務負担軽減策に反対する姿勢を続けてきたが、欧州各国がドイツ型の厳しい経済改革を進める兆しを見せ始めたことから、強硬なスタンスを和らげる兆しが現れている。
公には、ドイツは依然としてEFSFの規模拡大は不要だとの姿勢を崩しておらず、ギリシャによる債務再編を受け入れようとはしていない。
だが、水面下では、ギリシャの債務返済条件変更や欧州における賃金や年金制度の改革などを盛り込んだ包括的な合意を3月までにまとめるべく、交渉の場についたもようだ。
ドイツ政府高官はロイターに対し、ギリシャの債務負担を和らげるため、EFSFの役割拡大について、現実的な選択肢を積極的に議論していると明らかにした。
選択肢の一つには、EFSFに対し、ギリシャがディスカウント価格で市場から自国債券を買い戻す資金を融資する権限を与えることが考えられる。
ある当局者は、匿名を条件に「政府内には異なる意見がある。賛成もあれば反対の声もある」と語っている。
ショイブレ独財務相は週末のテレビインタビューで、ギリシャの債務再編が必要となる可能性を否定せず、ドイツの姿勢に変化が現れていることをうかがわせた。
多くの投資家は、現在の1100億ユーロの救済案のもとで、2013年には国内総生産(GDP)の158%に達すると予想される債務を、ギリシャが返済し続けることは不可能だと考えている。
ギリシャが債務再編を回避する能力や、危機がポルトガルやスペインなどに拡大した場合のEFSFの対応能力に対する懸念から危機が再燃したことについて、ドイツ政府の強硬な姿勢が危機に火をつけたとの批判が広がった。
ドイツ政府はこれまで、現在のEFSF資金枠を最大限活用する方法以外に言及していないが、閣僚らは非公式ながら、「一度限り」の解決策であればさらなる対応策を受け入れる可能性があることを示唆している。
<小刻みな対策は拒絶>
欧州連合(EU)高官によると、ドイツ政府はユーロ圏諸国に対し、「小刻みな」アプローチには断固反対すると強調している。なぜなら、ドイツでは年内に7州で選挙が行われ、追加支援策が浮上するたびに議会の了承を求めることは不可能なためだ。
ショイブレ財務相は経済誌に対し「われわれは数カ月ごとに対策を調整せずに済むよう、一つの包括的なパッケージで対応しなければならない」との考えを示した。
トリシェ欧州中央銀行(ECB)総裁の後任人事をめぐる思惑も絡み合う。
ウェーバー独連銀総裁のECB総裁就任を支持することをドイツが交換条件にしていると公に認める向きはいないが、ウェーバー総裁がギリシャに対して救済融資の返済期間を30年に延長する案を提示したのは、偶然の一致ではなさそうだ。ウェーバー総裁はそれを通じ、ユーロ危機解決の立役者になろうとしているとの見方がある。
メルケル独首相は、ドイツ政府はユーロ救済に必要なことは「なんでもする」と強調。先週ダボスでサルコジ仏大統領と会談した後も、そのメッセージを繰り返した。
メルケル首相はユーロ救済に伴う政治的コストを軽減する一方で、EU首脳会議で「すべてに反対した」とのレッテルを貼られるのを避けるため、各国に対し、法定退職年齢の引き上げや、賃金交渉システムや法人税制の改革を求めている。
メルケル首相が提出した改革案は、ユーロ圏諸国に対し、ドイツを見習って「債務にブレーキをかける」ため財政規律を修正し、法定退職年齢を67歳に引き上げるよう求めた。
だが、緩やかな年金制度改革ですら大規模な抗議デモを招いたフランスのサルコジ大統領をはじめとする各国首脳にとって、それは受け入れ困難な提案だ。
<国内政治に左右されるドイツ>
メルケル首相は2009年に再選されて以来、昨年5月のギリシャ救済や他国の救済メカニズム創設に対する有権者の反発を受けて、支持率が落ち込んでいる。
ノルトライン・ウェストファーレン州の選挙では、与党キリスト教民主同盟(CDU)が敗北を喫し、連立与党は連邦参議院での過半数議席を失った。
関係者によると、ドイツ政府が3月下旬に予定されていたユーロ危機に関する首脳会議を数週間先延ばしすることを提案したのは、会議が3月27日に行われる地方選挙への悪影響を懸念したためと受け止められている。
ドイツではユーロ圏救済策の内容やタイミングに関する議論が国内政治に左右されており、メルケル首相は、有権者に対して欧州諸国の犠牲になっているといった印象を持たせまいと努めている。
特に、連立政権のパートナーであるベスターベレ外相率いる自由民主党は、低迷している支持率を引き上げるため、EFSFの拡大に公然と反対を唱えている。
もっとも、ベスターベレ外相はレーン欧州委員による働きかけを受け、自由民主党にとってEFSFの拡大は「タブーでない」と述べている。
(Stephen Brown 記者;翻訳 長谷部正敬、編集 宮崎亜巳)
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